メドピア開発者ブログ

集合知により医療を再発明しようと邁進しているヘルステックカンパニーのエンジニアブログです。読者に有用な情報発信ができるよう心がけたいので応援のほどよろしくお願いします。

After Kaigi on Rails LT Night 参加レポート

こんにちは、サーバーサイドエンジニアの古川(@frkawa_)です。

10/27(金), 28(土)の2日間にかけて行われたKaigi on Rails 2023、お疲れ様でした。
私も現地で参加しましたが、多くの刺激を受けることができてとても有意義な2日間となりました。普段関わることの無い多くの方と交流できることが現地参加の何よりの魅力ですね。

弊社ではKaigi on Rails 2023のセッションレポートの記事も投稿しているので、是非一度ご覧ください。

tech.medpeer.co.jp

そんなKaigi on Rails 2023の熱が冷めやらぬ中、株式会社スマートバンク様、株式会社マイベスト様、そして弊社メドピア株式会社の3社合同で After Kaigi on Rails LT Night と称したアフターイベントを11/9(木)に弊社オフィスで開催させていただきました。
私も現地で参加してきたので、イベントの様子を余すところなくお伝えしていきます!

会場の様子

参加者数は何と77名(connpassの参加者数より)!
メドピアさんの会場スペース広いですね、と言っていただけることが多いのですが、それでもかなりの密度となっていました。
私も設営のお手伝いをしたのですが、イベントスペースの椅子が足らず会議室の椅子をかき集めて設置しています。笑

各社紹介

スマートバンクCTO堀井さんの司会進行のもと、主催3社の紹介からイベントスタートです。
Kaigi on Rails参加しましたかー?という質問から始まりましたが、やはりアフターイベントということでかなりの割合で手が上がっていました。

LT① 「エンジニア9名でプロポーザル8件、採択3件」を支える技術と文化

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LTトップバッターはスマートバンクohbaryeさん(@ohbarye)。
スマートバンクさんはKaigi on Railsで3名もの方が登壇されていたのが記憶に新しいですが、プロポーザル採択のためにどんな活動をしたか、というテーマでお話しされていました。
どんなプロポーザルが通りやすいかという実践的な話から、プロポーザルを作る上でチームとしてはどんなサポートをしているか、なぜカンファレンス登壇の挑戦に力を入れているか、といった内容まであり、刺さった方も多いんじゃないでしょうか。
個人的には、「感情は伝染する」「情熱やモチベーションも伝染する」という言葉が印象に残っています。

LT② WebAuthnを使ったパスワードレス認証をRailsアプリケーションで実装する

speakerdeck.com

二番手はメドピアの伊藤さん(@yuma_ito_bd)がRailsにおけるWebAuthnを使ったパスワードレス認証についてのLTを行いました。
Kaigi on Railsのセッションに触発されこのテーマを選んだそうです。
QRコードで実際にWebAuthnを体験するところから始まり、FIDOやパスキーといったパスワードレス認証に必要な前提知識の説明からWebAuthnの仕組み、Railsにおける具体的な実装例の説明まで、短い時間の中で非常に綺麗にまとまっている素晴らしいLTでした!
私も興味が湧いたので、Railsアプリで簡単なFIDO認証を試しに実装してみようと思いました。

LT③ こわくないフレームグラフ - Singedで始めるパフォーマンス改善

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続いてのマイベスト横山さん(@_shrrk)のLTは、フレームグラフは怖くない!という内容のトークです。
パフォーマンス改善において、APMツール上には現れない、クエリ元となっているRubyのメソッドをフレームグラフというツールを使って可視化するためのノウハウについてお話しされていました。
フレームグラフのどういった要素に恐怖を感じやすいかを分解し、それぞれの要素に対しどんなアプローチができるか、複数選択肢があるgemをどう使い分けるかという詳細な説明が論理立てて説明され、比較的難しい内容でも理解しやすい説明になっていたんじゃないでしょうか。
導入方法の説明も実際のプロダクトでイメージが付きやすい内容で、パフォーマンス改善をする際は是非試してみたいツールの一つだなと感じました。

公募LT① Sidekiqのオブザーバビリティを向上させた話

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公募LTの一番手は、imaharuさん(@imaharuTech)によるSidekiqにおけるオブザーバビリティの向上についてのトークです。
Sidekiqにおけるにオブザーバビリティは、遅いジョブがどれか、ジョブが完了していない原因は何かを特定できる能力であり、それを実現するためにSidekiqのログに必要な情報を吐くように改善した、という内容でした。
エラーログにjidやジョブの状態をハッシュに詰め込んだSidekiq::Context.currentを出力することでこれらのオブザーバビリティを実現したとのことです。

公募LT② Kaigi on Rails 2023 〜運営の裏側〜

続いては寺井さん(@krpk1900_dev)によるKaigi on Rails 2023の運営の裏側についてのトークです。
時系列で今回のKaigi on Rails 2023の開催に向けて2022年11月から何をやってきたかを事細かに語っていただけました。
本業が終わった後に20時から23時までミーティングをやっていたこと、2024年の会場を23年の3月時点で始めていること、スポンサー抽選にRubyのshuffleメソッドを使っていること、115件ものCFPを19時間かけて見たことなど、へぇ〜な話から衝撃的な話まで聞けて非常に面白い内容でした。
そして何より運営の大変さが伝わって来て、本当にたくさんの人の大きな労力で成り立っているイベントなんだなと思いました。
そんな運営が大変な中でKaigi on Railsに登壇もされて、直後の勉強会でも登壇されて、今回のアフターイベントでも登壇された寺井さんのすごさが際立つLTでもありました。

公募LT③ 無用な認知負荷を減らしてお手入れしやすいコードを書こう

shinkufencer.hateblo.jp speakerdeck.com

最後の公募LTは、しんくうさん(@shinkuFencer)による認知負荷に関するトークです。 人間には長期記憶と短期記憶があり、短期記憶を長期記憶に効率良く移すにはどんな認知負荷の種類があり、どんな負荷を減らすべきかという話から始まり、プログラミングにおいて保守性の高いコードがどんなものかを考える上でのヒントになる、という内容でした。 しんくうさんの説明では課題外在性負荷、つまり本質的ではない本来は不要な負荷を取り除くことが重要で、コードで言うとlinterや分かりやすい命名を使おうねという話に繋がるものでした。 ある程度経験があるエンジニアであれば感覚的に理解していることかもしれませんが、初学者の理解を助けることもできる普遍的な内容と言えるLTだったのではないでしょうか。

懇親会

LTの後は懇親会が行われました!
LTの終盤、お腹が空き始める時間に続々とピザが届き、そわそわしていた方も多いんじゃないでしょうか。
マイベストさんからはCTO選りすぐりの日本酒をご提供いただきました。ありがとうございます!
各所ではKaigi on Railsや各社のプロダクト開発についてなど、技術的な話を中心に大きな盛り上がりを見せていました。
懇親会は1時間半ほど行われ、皆さん名残惜しい中お開きとなりました。
後片付けも参加者の皆様にご協力いただきスムーズに終えることができました。この場を借りてお礼を申し上げます!

おわりに

アフターイベント、楽しんでいただけましたでしょうか?
登壇者の皆さん、スマートバンクさん、マイベストさん、ありがとうございました。
RubyやRailsのコミュニティは大きくて強い繋がりで結ばれているな、と感じることができるイベントになったかなと思います。
また次のイベントで皆さんにお会いできる日を楽しみにしております!


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